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MUSEUM GOODS
真っ赤な夕日、茜色に染まる夕焼け、そして日が沈み徐々に闇に包まれていく黄昏時。過ぎ去った時への郷愁を誘い、繰り返し訪れる明日を予感させる「夕日・夕景」は、洋の東西を問わず、古来、多くの人々の心を捉えてきました。
美術の世界を見渡しても、魅力的な夕景表現があふれています。西洋では、ミレーやルソーなど、バルビゾン派からの強い逆光表現から、モネやシスレーら印象派の画家たちの包み込むような光の表現まで、近代絵画の担い手たちが数多く夕景をテーマに取り上げました。
日本では、明治期に来日したフォンタネージがバルビゾン派的な逆光表現をもたらし、高橋由一らがその影響を受けています。その後、黒田清輝ら外光派の画家たちを中心に夕景表現が流行する一方で、「朦朧体」と呼ばれた菱田春草ら日本画や大下藤次郎に代表される水彩画、吉田博や川瀬巴水らの版画表現など、分野を問わず印象的な夕景が数多く描かれてきたのです。近代の美術家たちにとって「夕日・夕景」というテーマは、とりわけ魅力的で実りあるものだったと言えるでしょう。(チラシより)