美術展の企画

ART EXHIBITION
特別展

絵本にみる日本画(田辺市立美術館)/ 秋野不矩の絵本(熊野古道なかへち美術館)

※会期が延長になりました。
会期
2020年4月18日(土)~ 5月24日(日)
 ↓
2020年5月16日(土)~ 6月21日(日)まで延長
時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
料金
・田辺市立美術館 600円(480円)
・熊野古道なかへち美術館 400円(320 円)
※いずれも( )内は20名以上の団体割引料金。学生及び18歳未満は無料です
会場
・田辺市立美術館
〒646-0015 和歌山県田辺市たきない町24-43

・田辺市立美術館分館 熊野古道なかへち美術館
〒646-1402 和歌山県田辺市中辺路町近露891
主催
田辺市立美術館
企画協力
アート・ベンチャー・オフィス ショウ
協賛
三菱ケミカル株式会社

絵本の中に展開される物語とともに、優れた絵画の力によって、私たちの想像力は大きく喚起されます。文学と美術とが響きあう絵本原画は、子どもから大人まで、誰もが楽しめる芸術の世界です。本展覧会では10 人の日本画家の絵本原画にうかがえる
独特の技法や画材、絵本の特性を踏まえた表現などをご紹介するとともに、代表的な日本画作品も同時に展示して、日本画家としてのそれぞれの特徴についてもお伝えします。ぜひこの機会に、日本画家たちの素晴らしい創作にふれていただければと思います。
熊野古道なかへち美術館(田辺市立美術館分館)では、昨年田辺市立美術館で特別展を開催した秋野不矩(1908-2001)の絵本
原画を特集して展示します。日本画と同様の意欲を絵本の原画にも注いだ、秋野不矩の芸術を改めてご堪能いただけるものと思います。

会場HPの「※新型コロナウイルス感染症予防のために~ご来館の皆さまへのお願い~」をご確認の上、ご来館ください。

【出品作家紹介】
・秋野不矩(アキノ フク) 1908(明治41)年 – 2001(平成13)年
静岡県磐田郡二俣町(現・浜松市天竜区)に生まれる。1948(昭和23)年、上村松篁、山本丘人らと「創造美術」(のち新制作協会日本画部、創画会と変遷)を結成。1950年代から絵本原画を手がけている。1962(昭和37)年インドの大学に客員教授として招かれ滞在して以降、インドに取材した作品を主に制作する。1999(平成11)年、文化勲章受章。

・堀 文子(ホリ フミコ) 1918(大正7)年 – 2019令和元)年
東京府麹町平河町(現・千代田区平河町)に生まれる。1940(昭和15)年女子美術専門学校(現・女子美術大学)師範科日本画部卒業。1948(昭和23)年、第1回創造美術展に入選、奨励賞受賞。1950年代から挿絵や絵本の装丁などを手がけ、1969(昭和44)年に産経児童出版文化賞、1972(昭和47)年にイタリア・ボローニャ国際絵本原画展グラフィック賞を受賞。「群れない、慣れない、頼らない」を信条に描き続けた作家の姿勢は多くの人々を魅了した。

・稗田 一穂(ヒエダ カズホ) 1920(大正9)年 –
和歌山県西牟婁郡田辺町(現・田辺市)に生まれる。1939(昭和14)年、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科に入学し、1948(昭和23)年、第1回創造美術展に入選し、以後、新制作展、創画会に出品。1967(昭和42)年、法隆寺金堂壁画再現模写に参加。2001(平成13)年、文化功労者顕彰。



・入江 酉一郎(イリエ ユウイチロウ) 1921(大正10)年 – 2013(平成25)年

京都に生まれる。父は日本画家の入江波光。1941(昭和16)年京都市立絵画専門学校現・京都市立芸術大学)卒業。1947(昭和22)年、波光が取り組む法隆寺金堂壁画模写の助手として1951(昭和26)年まで従事。その後も平等院鳳凰堂などの壁画模写を手がける。2000(平成12)年、京都府文化賞功労賞受賞。



・朝倉 摂(アサクラ セツ) 1922(大正11)年 – 2014(平成26)年
東京市下谷区谷中(現・台東区谷中)に生まれる。1949(昭和24)年、創造美術展に入選。翌年、奨励賞受賞。以後新制作展に出品を続ける(1967年まで)。1970(昭和45)年、ロックフェラー財団の招待で渡米、舞台美術を研究。小説や絵本の仕事もし、1972(昭和47)年、講談社出版文化賞絵本賞受賞。2006(平成18)年、文化功労者顕彰。



・竹山 博(タケヤマ ヒロシ) 1923(大正12)年 – 1994(平成6)年
東京府文京区駒込曙町(現・文京区本駒込)に生まれる。1940(昭和15)年、東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科に入学。山本丘人の主宰する研究会にも参加し、1948(昭和23)年、丘人等が創立した創造美術第1回展に入選。以後も新制作展に出品して新作家賞受賞。



・三橋 節子(ミツハシ セツコ) 1939(昭和14)年 – 1975(昭和50)年
京都に生まれる。1957(昭和32)年、京都市立美術大学(現・京都芸術大学)日本画科入学、秋野不矩に師事。1973(昭和48)年、鎖骨腫瘍のため右腕を切断するが、その秋には左手で描いた作品2点を新制作展へ出品。秋野不矩に勧められ絵本を描きはじめる。絶筆となった《湖の伝説(余呉の天女)》は京都府買上となる。



・竹内 浩一(タケウチ コウイチ) 1941(昭和16)年 –
京都に生まれる。1979(昭和54)年、日展特選、文化庁買上優秀美術作品となる。1997年(平成9)年、京都府文化功労賞受賞。2016(平成28)年、大徳寺芳春院の襖72面を制作。



・岡村 桂三郎(オカムラ ケイザブロウ) 1958(昭和33)年 –
東京に生まれる。1993(平成5)年、五島記念文化賞新人賞を受賞し、研修員としてニューヨークに滞在。2004(平成16)年、芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。2008(平成20)年、東山魁夷記念日経日本画大賞展大賞。2009(平成21)年から多摩美術大学教授。



・福井 江太郎(フクイ コウタロウ) 1969(昭和44)年 –
東京に生まれる。1994(平成6)年、多摩美術大学大学院美術研究科修了。2003(平成15)年、文化庁買上優秀美術作品。2008(平成20)年、「両洋の眼」展にて河北倫明賞受賞。国内外にて個展、グループ展など多数開催。

【展覧会図録】

★会場のみの限定販売
販売価格:770円(税込)
サイズ:縦257×横182mm
ページ数:56ページ

【会場風景】

美術館外観風景(田辺市立美術館)



会場風景(田辺市立美術館)

下記予定しておりました関連イベントは新型コロナウイルス感染症予防のため全て中止となりました。
■イベント(中止)
《田辺市立美術館》
「国際博物館の日」記念公開対談
5月9日(土)午後2時より 当館研修室
予約不要、観覧料のみ必要です。手話通訳もつきます
岡村桂三郎(画家) × 立島惠(佐藤美術館学芸部長)
展示解説会
4月25日(土)・5月16日(土)
いずれも午後2時より、当館学芸員が行います。
予約不要、観覧料のみ必要です。

《熊野古道なかへち美術館》
展示解説会
5月2日(土)・5月23日(土)
いずれも午後2時より、当館学芸員が行います。
予約不要、観覧料のみ必要です。