美術展の企画

ART EXHIBITION

DOMANI・明日展 plus online 2020:<前夜>を生きる

文化庁新進芸術家海外研修制度の作家たち
会期
2020年7月3日(金)~10月11日(日)
料金
無料
主催
文化庁
プレスリリース
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この春以来のパンデミックで、国内外でつぎつぎに展覧会、芸術祭、アートフェア、公演の延期や中止に直面するなど、わたしたちは深い文化的な中断を体験しました。若手中堅美術家の支援を第一義とする「DOMANI・明日展」は、再び日常への一歩を踏み出す作家たちとの連帯、共感を示すべく、「DOMANI・明日展 plus」をオンラインで緊急開催することとしました。

本展は文化庁主催による、初のオンライン企画展となります。この技術・メディアに親和性のある手法を用いる研修経験者7作家、さらにゲスト作家として青山悟を招き、いまの日本のアクチュアルな、かつ国際的にひらかれた表現と言葉をいち早く発信していきます。

本展のサブタイトルを「〈前夜〉を生きる」としました。わたしたちは今年1-2月「DOMANI・明日 2020展」のサブタイトルを「傷ついた風景の向こうに」として、20世紀以降の大きな自然、人為的災害の「あと」を現代作家の表現にみる試みを行いました。しかしながら、その開催中からコロナ禍の「予兆」に遭遇することになりました。わたしたちは「災後」だけでなく次の「災前」を――災害と災害の「あいだ」を生きている。それを「〈前夜〉を生きる」という言葉に込めて、参加作家に投げかけます。

また、展覧会ウェブサイトはオンラインならではの特性を活かしつつ、現実の美術展体験とも重なり合うようなデザインを目指します。それはこれからの美術表現の発信と共有をめぐり、さらなる可能性をさぐる試みでもあります。なお、その構築も在研経験のあるデザイナーを含むチームで臨みます。

国際的な移動や発表を前提に活動してきた作家たちが、未曽有の「ロックダウン」状態のアートシーンに遭遇するなかで準備した試みにご期待ください。


【出品作家】
小金沢 健人 KOGANEZAWA  Takehito
1974年生・現代美術・海外研修〔2001年度(3年間)・ドイツ(ベルリン)〕


433 is 273 for silent prayer 2020|映像
©Koganezawa Takehito

田村 友一郎 TAMURA   Yuichiro
1977年生・現代美術・海外研修〔2012年度(1年間)・ドイツ(ベルリン)、イギリス(ロンドン)/2016年度(短期)・ドイツ(ケルン)〕


Ars 2017|映像
Courtesy of the artist and Yuka Tsuruno Gallery

奥村 雄樹 OKUMURA  Yuki
1978年生・現代美術、翻訳・海外研修〔2012年度(1年間)・ベルギー(アントワープ)〕


東京都現代美術館とアーティスツ・ギルドの協働企画「MOTアニュアル2016
キセイノセイキ」展にてダン・ペルジョヴスキの展示空間で同氏にインタビューしたときの映像
2016-2020|映像
Courtesy of the artist and MISAKO & ROSEN, Tokyo

山本 篤 YAMAMOTO  Atsushi
1980年生・現代美術、映像・海外研修〔2012年度(1年間)・ベルギー(アントワープ)〕


I 2019-2020|映像

山内 光枝 YAMAUCHI  Terue
1982年生・現代美術、映像・海外研修〔2014年度(短期)・フィリピン(ミンダナオ)〕


潮汐 2012 – 2020|映像
©Yamauchi Terue

・加藤 翼 KATO  Tsubasa
1984年生・現代美術、インスタレーション・海外研修〔2014年度(2年間)・アメリカ(シアトル)〕


Tokyo Loop 2014|映像
Filming by GHANI, courtesy of MUJIN-TO Production

・やんツー yang02
1984年生・メディア・アート・海外研修〔2013年度(1年間)/2014年度(短期)・スペイン(バルセロナ)〕


「第20回DOMANI・明日展」展示風景 2018|参考図版
撮影:荻原 楽太郎

ゲスト作家
・青山 悟  AOYAMA  Satoru
1973年生・現代美術、刺繍


Everyday Clock 2020 | 参考図版
撮影:青山彩加
©︎AOYAMA Satoru, Courtesy of the artist and Mizuma Art Gallery