美術展の企画

ART EXHIBITION

ここから3

― 障害・年齢・共生を考える5日間
会期
2018年12月5日(水)〜9日(日)
時間
水・木・日:午前10時00分〜午後6時00分
金・土:午前10時00分〜午後8時00分
(入場は閉館の30分前まで)
料金
無料
共催
国立新美術館
会場
国立新美術館 1階展示室1A
主催
文化庁

本展は、文化庁主催により、平成28年10月に開催した「ここから―アート・デザイン・障害を考える3日間―」展と、平成30年3月に開催した「ここから2―障害・感覚・共生を考える 8 日間」展を継承する展覧会です。3 回目の開催となる今回は、「障害・年齢・共生を考える」をテーマとし、年齢については「エイジ/レス」をサブキーワードとしました。障害や年齢を超越して、ものをつくることについて考え、また同じ場に集って展示を見ることにより、アートを通じて共生社会を考える機会となるよう企画するものです。また、「障害者週間」と会期を重ねることで、共生社会への関心や理解がより深まることを期待しています。本展では、障害のある方たちが制作した魅力ある作品と、文化庁メディア芸術祭の受賞作などから選ばれたマンガ、アニメーション作品や、参加型のメディアアート作品等を展示し、ワークショップや監修者によるトークなどのイベントも併せて行います。障害のある方やご家族、あらゆる人々が気軽に楽しみ、そこから新たな意識につながることを願っています。

◎展覧会HP:http://www.kokokara-ten.jp

展覧会構成
1 )ここからはじめる~生きる・つくる・アートの原点に触れる~
障害のある人の創作活動には、表現すること、さらには生きることの原点に触れるような作品が見受けられます。生きることとつくることが等しいような作品は、見る人の心に直接届きます。さまざまな作品との出会いから一歩が始まるはずです。
●出品予定作家/石栗仁之、大倉史子、大庭航介、中崎強、藤岡祐機、横溝さやか、ほか

2 )ここからおもう~多様な「エイジ/レス」を描くメディア芸術〜
マンガやアニメーション、ゲームやメディアアートなどのメディア芸術作品から、本展のテーマである「年齢」や「生きること」と結びつくようなマンガやアニメーション作品を展示します。これらは、年を重ねることや、現実と向き合うことについて考えさせるだけでなく、それを表現するための多様な表現のあり方に気付かせてくれます。加えて、凹凸が浮き出る特殊なインクを用いてマンガを印刷し、直接触れることで作品理解に役立てることができる「触図(しょくず)」の展示も行います。
●主な出品予定作家/池辺葵、いがらしみきお、湯浅政明、DebanjanNANDY

3 )ここからひろがる~「いまのわたし」が感じる世界~
私たちは、生活のなかで常に何かに触れ、その感触から様々な情報を得ています。ここでは、「触れて感じ取る力」を使って空間を知覚するプロジェクトを紹介します。それぞれ違った年齢や身体的な特徴を持つ私たち自身は、世界をどのように感じ取ることができるでしょうか。
●主な出品予定作家/echoprojec

特別展示【おばあちゃん画家−丸木スマ】
丸木スマ(1875-1956)は70歳を超えてから、息子の丸木位里の妻である丸木俊のすすめで絵を描き始め、81歳でなくなるまでに700点以上の絵を描きました。身近な動物や花などを自由奔放に描いた、生命力あふれる作品は今でも多くの人を惹きつけています。

◆イベント◆
「ここからオーケストラ」
音楽家の大友良英さんと一緒に、「音が鳴るもの」を使ってみんなで演奏する参加型イベントを行います。
日時:12月9日(日)
場所:国立新美術館3階講堂
※参加者の募集は、展覧会ホームページ等で行います。
※開催時間は後日お知らせします。

【作品リスト】

・大倉史子《いちご》 2009 年
・石栗仁之《僕達の世界銀河系》2016 年
・藤岡祐 機《題名なし》 2006~2008 年
・池辺葵《どぶがわ》 2012 ~2013 年
・Debanjan NANDY 《Chhaya 》2015 年
・echo project 《echo 》 2017年・
・丸木スマ《めし》 1950 年 原爆の図丸木美術館蔵